目次
こどもの年齢
0~3才
こえを聴いた人・場所
プレーワーカー(公園・東京都)
こえが発された状況
プレーリヤカー(公園での出張遊び)にやってきたその子の表情は硬く、母の手をぎゅっとつかんでいた。他のこどものいるところはあえて避け、何気なく他の子が近くに来ると、目もあまりくれずにすっと身をよける。そんな過ごし方から始まった。
スタッフも一緒に好きなものの絵を描いたり、七輪を囲んだり、そんなふうに過ごす間に少しずつ声も出るようになる。
お昼ご飯も終え、午後になった。母に手を少しそえてもらいながらすべり台に登るところから始まり、少しずつ少しずつ自分だけで登れることに挑戦した。「ひとりでできた!」と喜んでいる表情が見られるようになった。
そんな時、同じすべり台では同じくプレーリヤカーに遊びに来ていた子が母とかかわりあっていた。目をやらないようにしていたその子は、その様子をゆっくり見たり、眺めながら笑顔になり、楽しむようになっていった。
そして登っては滑ってを繰り返した末に、すべり台から降りてくる度によだれが垂れそうな程のキラキラした笑顔で、大きな声で言いにきていた言葉。
この“こえ”が印象に残った理由
いつも他のこどものいるところを避けるようにしているその子のことを、母は少し心配しているようだった。
けれどプレーリヤカーの終わりにこう言いながら遊ぶ姿を見て、「こういうところにもっと来ればいいのですね」と言った母。
“あそぶ”ってそういうことだよな、とそう思う。母とその子の姿に感謝。
※“こえ”を発した子と写真の子に関連はありません。
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